裁判はお金儲けのためにやるのか?
本日、ベネッセの顧客情報流出事件について、東京高裁での判決で、逆転で損害賠償を認めたとのニュースが流れました。
一人当たりの損害額は3300円と極めて低額で、この金額しか受け取れない原告の方々のお気持ちを考えると、もっと高額でもよかったのではないか、とも感じます。
日本の裁判は、まだまだ被害者に冷たいと感じることもあります。
ただ、裁判は、お金を儲けるためにやるのではないので、逆転勝訴そのものに意味があると思います。
個人情報流出に伴う損害の拡大
個人情報が流出した、というそれだけにフォーカスしてしまうと、損害額は低額にならざるを得ません。
腹立たしく感じるのは、ベネッセが流出した顧客情報、すなわち、どの家庭にどれくらいの年齢の子供がいるかという情報を得た、家庭教師派遣センターなどの業者が、かたっぱしから、被害者の家庭に迷惑電話を毎日のように繰り返している事実です。
流出したベネッセが大きく報道されていますが、その流出した情報を悪用する業者、名簿販売業者などが大きく報道されることは少ないと感じます。
被害者家庭に迷惑電話を今も繰り返している業者などについても集団訴訟などで解決できると素晴らしいと思います。
そのためには、流出名簿を販売するような悪徳業者、悪徳業者から名簿を買って迷惑行為を繰り返す迷惑業者を特定する必要があるのですが、ここがひとつのネックになるでしょう。
2つ目のネックは、今回の東京高裁の原告のように622人も集まってくださるか、という点ですね。
このあたりは、まさにマスコミなどが報道することで、原告団が形成されていけば・・・、と思うのですが。